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旅とかごはんとか
by cerveza_y_tequila

紅乙女酒造 耳納蒸留所(6)水縄茶寮

【以下、ガイドさんの話の聞き取りのほか、全体的に自分で調べて補足したことが含まれます。また、ガイドさんの言葉を思い出して記録しているのですが、その際、方言を誤変換しているかもしれません。まちがいがありましたら、ごめんなさい。】

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安土桃山時代の古民家。もとは箱根・小涌谷にあったものが兵庫県西宮市へ移築され、その後こちらに再度移築されたもの。

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柱や梁などの部材が釿(ちょうな)で仕上げられているのが、この時代の建築物である証。中世までは釿仕上が主流。現代のような台鉋(かんな)が普及したのは近世(江戸時代)以降だから、ということのようだ。

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安土桃山時代の建物にエアコン…。維持管理だけでなく、改善のご苦労がしのばれる。

エアコンがないと、夏は暑くていられないんだそう。

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内装材はすべてホンモノ。とてもステキな空間(写真がヘタで泣ける)。次回来たときは、ここでゆっくり食事かお茶で過ごすことにしよう。

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創業社長の林田春野さんの写真があった。凛とした雰囲気のある方。


久留米エリアは平成3年の台風19号で莫大な被害をこうむったという。

帰宅後調べていたら、2020年9月の記事で「久留米市は近年台風で大きな被害を受けていません」「大きな台風といえば、平成3年の台風でした」と取り上げられており、後にも先にもない規模のものだったようだ。

水縄茶寮も大きな被害を受けて、1つ1つ修復していったそう。

「こういう建物は、修復するにしても、材料がないとか職人さんがいないとか、ご苦労があったのでは?」と尋ねてみた。

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屋根の茅は九重・熊本、天井の葦(よし)は佐賀、

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畳の材料は大分産の七頭藺(しちとうい)、と九州中から材料と職人を集めて修復したとのこと。

逆に九州だから、可能だったり、困難な中にも糸口があったのかもしれないと思った。

七頭藺はイ草とは似ているが別もの。イ草はイグサ科の植物、七頭イはカヤツリグサ科の植物と科目からして違う。今は国東半島でだけ栽培や畳作りが行われている。イ草の断面は丸いのに対し、七頭イは三角形。丈夫なので、昔は柔道場の畳に使われていた。

ただ、作業に時間と手間がかかるため、コストが高いのだとのこと。

縁なし・正方形の畳を見て「琉球畳かな?」と思ったのはアタリで、本来、七頭藺を畳表に使ったものを琉球畳と呼んでいたとそうだ。

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このステキな照明は、この水縄茶屋のスタッフの方が趣味の陶芸で作られたものだそう!!なんてステキなんだろう。何回かは作ってほしいと頼まれて作ったことはあるけれど、本当に完全の趣味とのこと。

趣味でこんなステキなものを作るクリエイティビティ、すばらしい!

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こちらは桜の皮のランプ。平成3年の台風で倒れた桜の木の皮で作られたランプ。記念の遺物の生かし方、センスのあるなぁ。

これで蔵の見学は終了。

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●郁子(ムベ)
道中、「郁子」という、植物の名札の前でMさんが立ち止まる。「これ、知っとー?」

や、知らない。で、調べた。
アケビ科ムベ属の植物。「むべなるかな」の「むべ」はこの植物が語源だという。その経緯についてはわかったけど、なぜ郁子と書いてムベと読むのかはわからなかった。

「タガ」とか「ムベ」とか、言葉では知っていても、実際のものを知らないってこと、多いよなぁ。

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●五葉ツツジ(と、5本指で説明してくれるMさん)
敬宮愛子さま生誕を祝って植えられたそう。
皇族の方々には「お印」といって各人のシンボルが決められており、愛子さまのお印はこの五葉ツツジとのこと。

春〜初夏には白い、可憐な花を咲かせるそう。

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●ゴマの種類

これも知らなかったんだけど、ゴマってアフリカ原産なんだって。

エジプトでは火然、料、薬、香料に使用される他、ミイラの防腐材と­して使用された。あるいはクレオパトラは美容オイルとして使用したそうだ。

種皮の色から白ごま、黒ごま、金ごまに分かれる。

ごまの収穫にはとても手間がかかるため、経済的に発展している国ではあまり生産されない。日本でもほとんどを輸入している。

以前は中国はごま輸出国だったが、経済発展とともに輸入国になった。
現在、日本は主に中南米、アフリカなどから輸入している

中国は現在でも世界第2位のごま生産国であるが、ぶっちぎりの世界第1位の輸入国でもあるようだ。それは納得。中国料理はゴマ・ゴマ油を多用するもんね。

<つづく>

by cerveza_y_tequila | 2021-01-10 20:01 | 2020年_福岡・佐賀旅行